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婦人科のツボと言えば三陰交だけど、、、鍼灸師が語る実態
雑誌や、TVのツボ特集では,必ず登場するスーパー有名ツボ「三陰交」ご存じの方も多いのではないでしょうか?
血流改善効果が高く、長めの靴下や、お灸で三陰交を暖めることで、冷え、婦人科疾患を予防する簡単な健康法として昔から使われている名穴です。
場所は、手の甲を上に指を揃えて足の内くるぶしの頂点に小指がくるように乗せます。
人差し指の終わったところを軽く押すと骨があります。その骨の踵側、骨と筋肉の間に軽く押すと痛いか、痛気持ちいいところがあります。そこが三陰交です。
わたしも鍼灸学生時からむくみ、生理痛のときに三陰交を使うと、辛さが2割ぐらい減り、普通の生理痛ぐらいなら動けるようになるため、さすが名穴と使っていました。
でも動けないほどの激痛だとどうしようもなく、その場合は、あっさり鎮痛剤のお世話になっていました。
生理痛を治せる三陰交!?鍼灸師の実感
それが「整動鍼の三陰交」を自分に試した日、「三陰交」がわたしの中で「和らげてくれるもの」から「痛みを取り除くもの」へと
別の存在になりました。
整動鍼「三陰交」を習った次の日運良く(?)生理になったんです。
激痛になりそうな予感です。どんどん下腹部がねじられるようにぎゅぅぅぅっと痛くなってきます、吐き気もしてきます。軽い頭痛もきてます。ざわざわ寒気もします。
この時ばかりは大歓迎です。
どんどん痛くなって、これはもう激痛、いつもは薬を飲むところだな、と判断して
自分で腹診をしてみると、おなかの三陰交の場所、しかも狙いやすい右側に反応がありました。ぎゅぅぅぅっと緊張し硬くなっています。
三陰交にはりを打った瞬間、おなかが「ふわっ」とゆるんだ感覚がありました。
いやいやいや、そう簡単にはいかないでしょう、とあえて,その感覚を無視します。
10分経過。
ほんとはもう痛さを感じなくなってきてるけど、あえて感覚をゼロにして,先ほど硬くなっていた三陰交の場所のおなかにふれてみます。
嘘のようにやわらかくなっています。
そしてもちろん痛くありません。
狐につままれたような気分です。
「何これ?」
今まで薬を飲んだとして前後含めて三時間、時間があって薬を飲まずに,身体を暖めたり寝たりして痛みを逃していたら1日つぶれていたのに、10分で良くなるの?!!
味をしめたわたしはもうひとつ実験をしました。
三陰交で生理痛の予防もできるの?鍼灸師の実体験
みなさん生理痛はいつ来ますか?
生理が来る前、生理が来てから数時間,初日辛い人、二日目つらい人、終わり頃がつらい人、色々あると思います。
わたしは、生理が来て数時間すると痛くなるタイプでした。お決まりの下腹部痛がきます。
実験は、痛くなる前に鍼を打ったら、どうなるのか?です。
下腹部を触診すると緊張し,硬い部分が見つかりました。
三陰交が効く箇所です。
三陰交に鍼をして10分たつと、その腹部の緊張はとけています。
そこから、数時間。
わたしの中ではガッツポーズです。生理痛は起きてきません。
この2つの体験から、もう生理痛はわたしの中で怖いものではなくなりました。
トドメの刺せる「三陰交」と刺せない「三陰交」、鍼灸師の腕が問われます
では、同じ「三陰交」と名のつくツボを使っているにも関わらず、全く違うこの効果は,どこから来るのでしょうか?
実は、真の実力を知り、「とどめを刺す必殺技として」使いこなせる鍼灸師は、ごくわずかしかいなんです。
大きな違いは,3つあります。
ツボの大きさと場所、作用を明確に知っているかです。
一般的なツボの大きさは大体1円玉~500円玉くらいとされていますが、「整動鍼の三陰交は、ゴマ粒大」です。
ミリ単位ズレただけで,狙った場所に作用しなくなりますので、ゴマ粒を見つけ出す正確さ、繊細な触覚を磨くため、触れ方、姿勢、立ち位置などわたし達は様々なことに注意を払い、毎日訓練を重ねます。
対して,一般的な三陰交は、鍼灸師であっても探し方は一番最初に書いた探し方と一緒なんです。
もう一点は、三陰交を使用することで、何が改善できるか明確にわかっているかということです。
「整動鍼の三陰交の作用」は、みぞおちの両横、下腹部中央、肩こりの一部の場所の緊張を緩めます。
対して、「普通の三陰交の作用」は、効能は沢山あるとされていますが、どこがどうなるからこれらの症状が改善されるとはわかっていないのです。
これが「トドメを刺せる整動鍼の三陰交」と「トドメを刺せない一般的な三陰交」の違いです。
まとめ
まとめると、三陰交は生理痛に非常に有効です。
お灸などで、冷えや、婦人科予防などのセルフケアにもオススメです。
日常に支障をきたすほどの生理痛だった場合は、専門家であるプロの鍼灸師が用いる精度の高い治療を受けると、格段に回復する可能性があります。